2020年08月14日

横浜市がIR誘致を本格化、市民説得に奔走

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初めての市民説明会には400人が参加

横浜市がIR誘致の準備を本格化させている。横浜市は4日夜、誘致を表明して初めての市民説明会を中区で実施、約1時間にわたりIRの実現に向けた考え方や経済効果などを説明した。日経新聞によると、説明会には定員を超える951人が応募し、376人が参加。市は来年3月までに、横浜市の残りの区全てとなる17区でも市民説明会を開催していく。

質疑応答の場面では、誘致ありきの市の姿勢に対する非難など、市民からの反対意見で紛糾した。東京新聞によると、「カジノなしの観光計画を目指すべきではないか」との意見に対し、林市長は「横浜には(観光客に)リピートしてもらえるほど魅力的なコンテンツがないんじゃないか」「現状では観光客を飛躍的に伸ばすことができない。安心して家族で楽しめる場所が必要」などと回答した。

市長はその後も、「IRだけで税収を上げようとしているわけでなく、全体的に進めていこうとしている」「横浜の経済全体が活性化するという前提で進める」として、IR以外の商業施設が不利益を被るとの心配に声に答えた。市はさきに、IR開業後は、最大で年1200億円の増収効果があるとの試算を公表している

山下ふ頭(中区、47ヘクタール)へのIR誘致に際し、治安の悪化やギャンブル依存症を懸念する市民のほか、山下ふ頭を利用する港湾運送事業者らから成る横浜港運協会も、カジノなしでの再開発を目指すべきだ、立ち退く気はないなどとして強く反対している。

一方で、横浜商工会議所などは11月、IR横浜推進協議会を発足しIR誘致を歓迎。20年1月には見本市「統合型リゾート産業展」を市と共催する。

横浜IR提案事業者は非開示

横浜市は今年8月にIR誘致を表明。10月には「IRの実現に向けた民間事業者からのコンセプト提案募集」(RFC)への参加事業者の登録を募った。7社が登録したというが、市は公表すると「事業者の活動が損なわれるおそれがある」として事業者名を非開示としている。RFC提案書の提出期限は今月23日だ。

また、RFC登録事業者の非開示を受け、かながわ市民オンブズマンは4日、市に非開示取り消しを求めて横浜地裁に提訴している。市民と市の対立が浮き彫りとなった。

横浜のIR誘致へは、米国のラスベガス・サンズやウィン・リゾーツ、香港のメルコリゾーツ&エンターテインメントが声明を出し、高いに関心を示している。また、カジノIRジャパンによると、このほかに横浜IRへの参入を計画している可能性のある企業として、ギャラクシー・エンターテインメント、ゲンティン・シンガポール、セガサミーの名をあげている。

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Marie Okamoto

東南アジアで記者経験をした後、日本に帰国。現在はTheDiceのコンテンツプロデューサーとして、海外のニュースを中心に配信。