IR事業者のゲンティン ・シンガポールが、日本でのIRプロジェクトを追求するパートナーを探している。投資顧問会社のサンフォード・C・バーンスタインの12日のメモによると、ゲンティン ・シンガポールは収支報告書で、「9月、10月までにコンソーシアムを確保したい」と述べている。GGRが13日伝えた。
ゲンティンは今月4日に開催した臨時総会で、日本のカジノ含む総合型リゾート(IR)開発プロジェクトに10億ドル(約1兆1000億円)を投じる計画に対し、株主から99%以上の賛成票を獲得し、承認を得ている。また、コンソーシアムパートナーが100億ドルを超える包括的な入札の提供に貢献する可能性があると示唆していた。
ゲンティンは、日本でライセンスを獲得する場合、プロジェクトの資金は、銀行借入や債券発行など内部の資金源から賄うと述べている。他の投資家やパートナーと共に、コンソーシアムとして日本のIRプロジェクトに着手する場合、「会社はコンソーシアムの所有権と資金調達構造を反映した総投資額の割合だけを貢献する」と付け加えた。
日本では、市場自由化の第一段階として最大3カ所のカジノリゾートの設置が許可されている。ゲンティンは、民間セクターのパートナーを見つける必要がある地方政府とのセレクションプロセスでは不利であるとし、主要都市に焦点を絞り、大阪、横浜、東京を最も関心のある場所として指定。これまでに大阪府・市と横浜市へコンセプト提案(RFC)を提出している。バースタインによると、ゲンティンは、RFCプロセスに関して年末までに入札結果を期待しているという。
シンガポールのセントーサ島でIR「リゾート・ワールド・セントーサ」を運営するゲンティンシンガポールは13日、2019年通年の決算を報告。利益は前年比8.8%減の6億8860万シンガポール・ドル(約544億7000万円)、収益は同2.3%減の24億8000万シンガポール・ドルだった。また、19年第4四半期の利益は、前年同期比3.8%増の1億5590万シンガポールドルで、収益は同9.5%減の6億720万シンガポールドルだった。