2020年04月10日

AR画像表示するスマートコンタクトレンズが実現!? Mojo Visionが極少ディスプレイで開発中

AR

ARスタートアップのMojo Visionは、AR画像を表示する極少のビルトインディスプレイを備えたスマートコンタクトレンズの製造に取り組んでいる。現実世界で目にするものに関する情報をオーバーレイするプラットフォームで、ユーザーは近い将来、スマートグラスなど大きいガジェットを頭に装着する必要がなくなると期待されている。Venture Beatがこのほど伝えた

Mojo Visionのマーケティング部門の上級副社長であるスティーブ・シンクレア氏は、これを「Invisible Computing(目に見えないコンピューティング)」と呼んでいる。このスマートコンタクトレンズを通して見ると、現実世界のオブジェクト上にシンプルな緑色の単語と数字が現れ、たとえば、ARオーバーレイを使用して、自分に近づいている人の名前を思い出すことができる。また、視力障害のある人は、コンタクトレンズを通して、道路標識などをより明確に認識することができ、通りを横断するのを手助けできるようになるという。

スマートコンタクトレンズ上のディスプレイは、次世代ウェアラブル、AR / VRハードウェア、ヘッドアップディスプレイ(HUD)の開発で重要な役割を果たすと期待される技術であるマイクロLEDを使用している。マイクロLEDは、現在のLCDディスプレイの電力の10%を使用し、OLEDの5〜10倍の明るさがある。これは、マイクロLEDが屋外でも快適に視聴ができることを意味している。

Mojo Visionは、10年以上前にARスマートコンタクトレンズの開発に関する特許を取得済みだ。Invisible Computingプラットフォームは、量産の準備はまだできていないが、プロトタイプはまもなく提供できる段階にきている。目を別の色に見せてくれるコスメティックのコンタクトレンズとまったく同じように見えるレンズの作成に努めている。レンズは、ディスプレイ、バッテリー、その他のコンポーネントを極小にし、コンピューター全体を眼球の上に収まるようにしている。剛性の高いガス透過性レンズを使用し、それを角膜ではなく白目の部分に配置して、情報を瞬時に、邪魔にならず、ハンズフリーで利用できるプラットフォームにしようとしているという。目標は、必要なときに必要な情報を提供することであり、必要でないときにデータで気を散らしたりしないことだ。

MojoLens

MojoLensの組み立てイメージ 出典:MojoLens

同社によると、このレンズは、これまでに作られた最小かつ最も高密度のダイナミックディスプレイ、コンピュータービジョン用に最適化された世界で最も電力効率の高いイメージセンサー、カスタムワイヤレスラジオ、アイトラッキング用モーションセンサー、画像安定化技術など、多くの進歩的で独自技術を取り入れている。 また、同レンズには、2019年5月に発表されたMojo Vision 1万4000ピクセル/インチ(ppi)ディスプレイを使用している。このディスプレイは、2億ppiを超えるピクセル密度を実現し、ダイナミックコンテント向けに設計された最小で最も高密度のディスプレイだ。

Mojo Visionはパーキンス氏、CTOのマイク・ウィーマー氏、最高科学責任者のマイケル・ディアリングによって2015年に共同設立された。チームが率いているのは、アップル、アマゾン、グーグル、HP、マイクロソフト、モトローラ、インフィネラ、アジレント、マーベルなどの企業のシリコンバレーのベテランたちだ。チームには、クーパービジョン、アボット、ジョンソン・エンド・ジョンソン、フィリップ・ヘルスケアなどの企業の医療機器および検眼の専門家が含まれている。Mojo Visionはまた、NEA、Shanda Group、Khosla Ventures、アドバンテック、Gradient Ventures、HP Tech Ventures、Motorola Solutions、LG Electronics、Liberty Global、Fusion Fundなどから1億800万ドル(約119億円)以上を調達している。

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Marie Okamoto

東南アジアで記者経験をした後、日本に帰国。現在はTheDiceのコンテンツプロデューサーとして、海外のニュースを中心に配信。