2024年04月20日

フェイスブックが独自のOS開発中、23年発表のARグラスは他社に依存せず

ARグラス

フェイスブックが独自のOSを開発している。アップル(iOS)やグーグル(Android)への依存を減らすことが狙いで、VRヘッドセットやARグラスなど、将来は独自のOSで動かしたい考えだ。The Informationの記事を引用しThe VERGEなどが伝えた。フェイスブックがAndroidなど他社OSへの依存する下げるため、インハウスOSの開発に取り組んでいる。このプロジェクトを率いているのは、Windows NTオペレーティングシステムを共同開発した元マイクロソフト従業員のMark Lucovsky氏だ。

フェイスブックはVRヘッドセットのOculusを買収したり、ビデオ通話に特化したスマートディスプレイ「Portal」を開発したりハードウェア領域に拡大しているが、それらはAndroidベースのOSで実行されている。フェイスブックはこれを独自のOSに置き換えたい考えだ。

フェイスブックのVR・AR部門のヘッドのひとりであるFicus Kirkpatrick氏は次のように話した。
「フェイスブックの将来のハードウェアが、グーグルのソフトウェアに依存する必要がなくなるということはありえます。現在グーグルがフェイスブックのハードウェアをコントロールしている状況を完全に取り除くことは可能です」

フェイスブックのハードウェア責任者であるAndrew Bosworth氏は次のように述べた。
「次世代のコンピューティング環境に私たちのためのスペースを確保したいと思います。そのようなことを保証するために市場や競合他社を信頼できるとは思いません。そして、私たちは自分でやるつもりです」

フェイスブックはARグラスの開発に取り組んでいる。Ray-Banブランドを持つ伊Luxotticaと共同開発中の「Orion」と呼ばれるARグラスは、通話やチャット、情報表示などができ、スマートフォンに代わるデバイスになるとして注力している。フェイスブック独自のOSが完成したら、この新製品を駆動するようになるだろう。Bosworth氏によると、ARグラスは2023年にも発表する見通し。

アップルのハードウェア製品が溢れているように、将来的にはフェイスブックも、ハードウェア自体の設計からそのハードウェアを駆動するプロセッサー、さらにはすべてを実行するオペレーティングシステムまで、エコシステム全体を完全に制御することを目指している可能性が高いという。

シェアする