カンボジアでは来年にもオンラインギャンブルが完全に禁止される。カンボジアでは今年8月にオンラインギャンブルの免許発行が停止されており、さらに現在有効の営業免許の期限が来年には全て期限切れを迎えるためだ。CASINO.BUZZなど複数のメディアが23日伝えた。
フン・セン首相が21日、カンポット州で開催されたシーフェスティバルで、同国でのあらゆる形態のオンラインギャンブルを禁止するという決定は固く変わらないと態度を表明したことで、規制の緩和措置がとられるだろうとの観測が潰えた。同首相によると、オンラインギャンブルにより、カンボジアはマネーロンダリングや、その他のギャンブル関連の犯罪に晒されているとして、オンラインギャンブルは利点よりも負担になっていると述べた。
フン・セン首相はまた、カンボジアの経済がオンラインギャンブルに依存し続けると、カンボジアの国家安全保障が損なわれ、合法な投資も呼び込めなくなると強調。オンラインギャンブルの違法化により、短期的にマイナスな影響が出るのは不動産業界だけとの考えを示した。
カンボジアのオンラインギャンブルシーンでは、中国人の影響力と存在感が増していたため、地元の人々の間での不満の高まりも、オンラインギャンブル禁止を後押しした。中国本土ではギャンブルは違法だが、カンボジアやフィリピンなど東南アジア地域のオンラインギャンブルは中国人顧客をメインターゲットにしており、何千人もの中国人が違法に雇用されている状況にある。カンボジアは、オンラインギャンブルを禁止するよう中国からの呼びかけに応じたかたちだが、フィリピンは拒否している。