2020年10月26日

【速報】ラスベガス・サンズが日本でのIR参入を断念【識者に聞く】

米国のカジノ含む統合型リゾート(IR)事業者ラスベガス・サンズは13日、日本でのIR参入を断念したと発表した。同社の社長兼最高執行責任者(COO)のロブ・ゴールドスタイン氏は以前、横浜でのIR投資に関し「100億ドル(約10億7200万円)がスタートポイント。120億ドルはする」と述べていた。

会長兼CEOであるシェルドン・アデルソン氏はリリースで次のように述べている。
「私の日本文化への好意と観光地としての日本の強さへの賞賛は、私が日本でコムデックスショーを運営していた30年以上前にさかのぼります。当社は日本で開発の機会を持つことをずっと望んできました。 また、日本への好意的な気持ちは変わらず、統合型リゾートによるビジネス・レジャー観光の恩恵を受けることができると信じていますが、IRの開発という枠組みの中では、目標は達成できませんでした。私たちは、日本で築いてきたすべての友情と強い関係に感謝していますが、そろそろ他の機会にエネルギーを集中させる時期に来ています。

マカオでカジノ産業に特化したメディア・コンサル企業「AGB(アジアゲーミングブリーフ)」を運営するルイス・ペレイラ代表は、TheDice.com編集部に対し次のように語った。
「米国のカジノ事業者も(コロナウイルスによる)ラスベガスのカジノ閉鎖により、国内では計り知れない困難に直面しています。中には、政府に救済を求めている事業者もいます。仮に救済が認められたとしても、疑わしい枠組みの中でIRを開発するために日本に出向いて費用をかけなければなりません。開発者の疲弊を鎮めるための政府の努力が全くなされていませんし、それどころか国民の不安についても同様です。
IRは元々、地域の活性化(北海道、和歌山、長崎)を目的として構想されたものですが、大都市を抱える都道府県にも入札が認められた途端に、コンセプトが歪められ元々の意図とは乖離したものになってしまいました。

ペレイラ代表は、カジノ業界の今後について次のように続けた。
「カジノ業界は今回の危機に適応しようとはしますが劇的には変わらないでしょう。カジノは客足が増えることで繁盛するビジネスです。サービスの提供方法における調整やフロア設計の見直しはあると思いますが、店舗型カジノの基本ビジネスモデルはかわりません」

ラスベガス・サンズのカジノ施設には、ラスベガスにあるザ・ベネチアン・リゾートとサンズ・エクスポ、シンガポールのマリーナ・ベイ・サンズなどがある。

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Marie Okamoto

東南アジアで記者経験をした後、日本に帰国。現在はTheDiceのコンテンツプロデューサーとして、海外のニュースを中心に配信。