マカオ政府は4日、新型コロナウイルスの感染予防措置として、すべてのカジノ施設を2週間閉鎖すると発表した。マカオがカジノを閉鎖するのは、台風が直撃した2018年に続き2回目となる。THE STRAITS TIMESが4日伝えた。
中国ではコロナウイルスに数万人が感染し、400人以上が死亡、感染地域は20カ国以上に広がっている。マカオでは10人目の感染者を確認したため、カジノ施設の閉鎖を決めた。
マカオの最高経営責任者に12月に就任した賀一誠氏は、カジノ業界はまずは2週間の閉鎖措置をとるが、コロナウイルスが拡散し続ける場合、閉鎖を延長する可能性があると警告した。同氏は記者団に対し「これは難しい決定ですが、マカオの住民の健康のために、私たちは対処しなければなりません」と語った。賀一誠氏は4日中にカジノ業界の代表者に会い、その後ですぐに正確なタイミングを発表すると述べた。
保健当局は4日、新たに2人の感染症患者を確認した。うち1人はゲーム業界で働いている女性だった。
中国でギャンブルが許可されている唯一の場所として、マカオのカジノは、政府収入の約80%を占めている。昨年は約3500万人がマカオを訪れた。しかし、通常最も忙しい時期の1つである旧正月の祝日にコロナウイルスが流行し、カジノ業界に打撃を与えている。訪問者の数はこの1週間で80%急落した。
賀一誠氏は記者会見で、中国本土との国境を閉鎖する計画はまだないが、特定のチェックポイントを閉鎖することを検討していると述べた。
同氏はまた、住民に不要な外出を減らすよう呼びかけた。
「必要なければ路上に出ないでください。スーパーマーケットでも、生鮮市場でも、どこに行く時も皆さんがマスクを着用することを願っています。注意を怠らず、現状を軽視しないでください」