カジノ

ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、アジア太平洋地域市場に投資しているカジノ企業の2020年のEBITDAは、コロナウイルスの影響により約70%減少し、2021年には緩やかに回復すると予想した。GGR Asiaが伝えた

この予測は、ムーディーズが格付けを公表しているアジア太平洋地域で事業を展開する以下9つの上場ゲーミング企業(または関連金融機関)を対象としている。
・ゲンティン ・シンガポール
・ゲンティン
・クラウンリゾート
・ラスベガス・サンズ
・メルコリゾーツ・ファイナンス
・MGMリゾーツ・インターナショナル
・ウィンリゾーツファイナンス
・ナガコープ
・スタジオシティ・ファイナンス

ムーディーズは9社すべてに対し否定的な見通しを出した。しかし、ほとんどの企業が「今後12カ月間の基本的なキャッシュニーズを満たすのに十分な流動性を有している」と指摘している。

さらに、「これらの企業は、営業費用、利息の支払い、メンテナンスのための資本支出を含む一時的なキャッシュバーンに耐えられるだけでなく、2020年の債務返済にも対応できるだけの十分な現金同等物とコミットメント・ファシリティを有している」と付け加えている。

シンガポールのカジノ施設リゾート・ワールド・セントーサを運営するゲンティン ・シンガポールは、ムーディーズから長期的な財務債務に対して「A3ネガティブ」と格付けされた。ムーディーズの格付けガイドラインによると、これは中程度の上にあり、一般的に信用リスクは低いとされている。これは9社中最も良いランクだ。

アジア太平洋地域で事業を展開する9社のうち、見通しが最も悪いとされる2社は「B1ネガティブ」の格付けを受けている。これは、投機的で信用リスクが高いと考えられるカテゴリーに属している。

その2社はカンボジアのプノンペンで独占的にカジノを営業している香港上場企業のナガコープと、メルコリゾーツ&エンターテインメントが過半数を保有するマカオのカジノリゾート、スタジオシティに関連するスタジオシティ・ファイナンスだ。

「スタジオシティ・ファイナンスの流動性は1年以内に尽きる可能性がある」とムーディーズは指摘している。