英国政府は、コロナウイルス(COVID-19)によるロックダウン中に、顧客がオンラインカジノゲーム依存症に陥るのを防ぐため、ギャンブル会社に対しより一層の対策強化をするよう促した。The Guardianが21日伝えた。
スポーツ相のナイジェル・ハドルストン氏は、英国最大のギャンブル会社5社(Bet 365、LadbrokesのオーナーGVC、SkyBet、William Hill、Flutter)の最高経営責任者に書簡を送付し、広告に添付されている「より安全なギャンブル」のメッセージをロックダウンの期間中、より目立つものにするよう求めた。
書簡の中で大臣は、ギャンブラーにとっての「リスクが高まる」この時期には、「すべての潜在的な顧客に、リスクを警告するメッセージとサポートへの道しるべがより明白である必要がある」と書いた。
ロックダウンが始まってからのギャンブル広告の量に関するデータは限られているが、企業が特にソーシャルメディア上でオンラインカジノの広告の数を増やすことによって、スポーツイベントからの失われた収益を補っていることを示唆する証拠がある。
業界を規制するギャンブル委員会は、問題のあるギャンブルと関連しているオンラインカジノゲームの使用が増加している兆候を報告している。オンラインスロットマシンとカジノの顧客の約9.2%が深刻な問題を抱えていると判断されているのに対し、オンラインスポーツベッティングでは2.5%となっている。
広告基準局(ASA)はまた、コロナウイルスの流行が始まって以来、ギャンブル関連の苦情が増加していることを発表した。
ハドルストン氏は、人々を保護するためにより多くのことを行う必要があるかどうかを判断するために、ロックダウン中の顧客のギャンブルパターンに関する詳細なデータをギャンブル委員会が要求するだろうと企業に伝えた。
「問題のあるギャンブルが増加している証拠があれば、迅速に対応できるように、プレーパターンが綿密に監視されることを期待している」とハドルストン氏は語った。
さらに、物議を醸しているVIPスキーム、広告技術、ゲームデザインに対する規制の可能性を検討するために、ギャンブル委員会が委託した業界主導のレビューを加速するよう企業に求めた。また、問題のあるギャンブラーを扱うのに4年間で1億ポンド(約132億4000万円)を費やす約束を含め、ギャンブル業界の研究と依存症への取り組みへの支出を増やす計画についての最新情報の提供を要求した。