2020年09月23日

あらためて振り返る、歴史に残る珠玉の名作ゲーム20選

任天堂のファミリーコンピュータが発売して以降、たくさんのゲームソフトがつくられてきました。
中にはほとんど世間の目に触れずに消えたゲームもあれば、ずっと語り継がれるゲームもあります。
この記事ではそんな数多のゲームソフトの中から売り上げだけにはとらわれず、歴史の中で重要な意味を持つ作品を独断と偏見により20作品紹介します。

「スーパーマリオブラザーズ」(FC)1985年

スーパーマリオブラザーズは1985年9月13日に発売されたファミコン用ゲームで、ゲーム史上に残るゲームと言っても過言ではありません。
スーパーマリオブラザーズは固定画面だったマリオブラザーズから横スクロールアクションへと進化し、最も売り上げたソフトとしてギネスにも載ったほどヒットしたアクションゲームです。
同様のゲームではA、Bボタンでどちらかがジャンプ、どちらかが攻撃というのが一般的でしたが、Aボタンのジャンプだけで戦闘も行い、Bボタンをダッシュとすることでジャンプにも変化を付けられるという斬新なアイデアを採用していました。
マリオから派生した数多くのタイトルにキャラクターが登場し活躍しています。世界的な知名度も非常に高く、任天堂の顔とも言えるゲームです。

「ドラゴンクエスト」(FC)1986年

1986年5月27日に発売されたドラゴンクエスト(通称ドラクエ)は当時はまだ難しくマニアックなジャンルであったRPGを広く一般に浸透させた作品です。
当時のパソコンRPGではテキスト欄やパラメータ欄などのウインドウが常時固定で表示されているのが常でしたが、DQでは必要な時だけサブ画面が表示されるというGUIを意識した仕様を採用するなど、難易度以外の部分でもRPG初心者への配慮が多数なされています。
主人公には喋らせないというストイックなつくりによって、プレイヤーに「自分の物語」としてプレイすることを提示していました。
ドラクエはその後後継シリーズが発売されるたびに大きな話題を呼び社会現象にまでなりました。現在においても多くのファンを抱えており、RPGゲームの代名詞とも言える存在です。

「ファイナルファンタジー」(FC)1987年

DQの模倣のようなRPGばかりが出ていた当時、映画的な演出など多くの独自性をもって作られたのがFFでした。
DQの基本的な要素は踏襲しつつ、よりハイファンタジーなシステムや世界観を採用し、三人称的視点で「他者の物語」としての見せ方をすることで差別化をしています。
のちのRPGの定番となる敵味方が横に並ぶ戦闘画面も初めて採用されました。

「伝説のオウガバトル」(SFC)1993年

民衆の支持を示すカオスフレームというパラメータが導入され、倫理的ではない振る舞いをすると低下するシステムを採用していました。
そうならないよう民衆の見ていないところで汚れ仕事を行うなど、綺麗事ではいかない戦争の生々しさを表現した作品性が高く評価されました。

「MOTHER2 ギーグの逆襲」(SFC)1994年

1994年8月27日に任天堂より発売されたマザー2は作家の糸氏重里氏が全面的に脚本を担当しており、独自の世界観とポップなキャラクターが受け大ヒットしたRPGゲームです。特徴は舞台設定が中世ではなく、199x年代になっており、当時現実に存在しているものがそのまま登場した点が挙げられます。また戦う際に用いる武器も剣や銃のようなものではなく、野球バットやフライパンなどを使う所も当時としては画期的なことでした。

なお、マザー2は日本ではCMなどの影響もあり大ヒットしましたが海外では苦戦しました。ただし2000年代以降になるとジワジワと人気を広げ、現在では不思議なゲームだが最高に面白いという評価も多く見られ、コアなファンも多く存在するようになっています。

「ポケットモンスター 赤・緑」(GB)1996年

シリーズ第1作目でありながら基本的な骨組みはすでにこの作品で完成していました。
ほぼ同様の内容ながらもバージョン違いのソフトを出し、通信することでコンプリートが可能というシステムは、これより後の多くのゲームで真似されることとなります。

「moon」(PS)1997年

ラブデリック系といわれ今も熱狂的な支持を得ているゲーム群の元祖となる作品です。
典型的なRPGの勇者の行動への批判などRPGへの風刺を主題としており、物語後半ではゲームをすることそのものへの本質的なメタフィクションとしての要素も絡んできます。
初代PSで発売されて以降他に遊ぶ手段がなく半ば伝説のゲームと化していましたが、ついにNintendo Switchでダウンロードタイトルとして発売されました。

「ゼルダの伝説 時のオカリナ」(N64)1998年

ゼルダシリーズ初の3D作品でしたが、そのアクションは最初から高い完成度を誇ります。
コントローラー裏のトリガーを押すことでロックした敵を中心とした操作に切り替わる「Z注目」はこれ以降の3Dアクションにおける基礎となりました

「シェンムー」(DC)1999年

後にオープンワールドと言われるジャンルの先駆的な作品です。
全11章からなる壮大な物語とNPCそれぞれに生活習慣があって行動しているプログラムなどかなり革新的でした。
しかしこの1作目が比較的狭い世界で終わるため、ドリームキャストが早すぎたハードと言われるのと同様、早すぎたオープンワールドゲームと言われてしまいました。

「高機動幻想ガンパレード・マーチ」(PS)2000年

発売当初は大したPRも行われませんでしたが、その特異性に注目した電撃プレイステーションが特集を組んだことで口コミが広がり、ヒットへと繋がりました。
期日まで生き残れば何をしても良いという自由度の高さも話題になりましたが、特筆すべきは「GPM23」という公式サイトで行われた謎解きゲームです。
GPM23はゲーム世界の謎をユーザーが言い当てるというものでしたが、最終的にはその謎解き自体が「儀式魔術」であったとして世界観に組み込まれ、ゲームと現実の垣根を超えたメタフィクションな展開となりました。

「ICO」(PS2)2001年

説明的なテキストやBGM、パラメータなど出来る限りのものを排除し、言葉の通じないヒロインと手を繋いで進む静謐な雰囲気を纏った本作は、芸術性だけでなく高い文学性をも併せ持っています。
多くのゲームがプレイ部分とイベント部分で体験が分断されてしまうところを、本作ではプレイ部分での細かい体験すら物語を感じさせるものになっており、ゲームをプレイしているというよりは物語に触れているような切れ目のない体験をもたらしていました。

「鉄騎」(Xbox)2002年

巨大な専用コントローラーが話題になったロボットシミュレーターです。
40以上のボタンと2本のスティック、1本のシフトレバー、3つのフットペダルがあり、自機を操作するために全てが必要なボタンとなっています。
出撃するためだけのボタンも多数存在し、初めは出撃だけでも練習が必要な程で、脱出が遅れるとセーブデータごと消えてしまうというリアルな仕様です。
その過剰なリアルさはゲーム性を損なうものではなく、むしろ多くの中毒者を生み出してしまうこととなりました。

「デモンズソウル」(PS3)2009年

キングスフィールドの流れを汲んだ新規アクションRPGです。
当時ユーザーフレンドリーになっていく一方だった日本のゲームに反して、容赦のない、ある意味では古き良き時代のゲームのような高難度であった本作は、コアゲーマーに称賛をもって迎えられました。
従来のような協力プレイは一部あるものの、基本的にはメッセージを残す、相互に影響を与え合うなどの限られた繋がりのみという非同期型コミュニケーションとも言われるオンライン要素も斬新でした。

「ドラゴンクエストⅨ 星空の守り人」(DS)2009年

ナンバリングとしてシリーズ初の携帯型ゲーム機での発売となった本作は、同時にSFC以来の任天堂ハードからの発売ということもあり、2つの衝撃を業界内外にもたらします。
FFと比べグラフィック表現に重点を置かないDQとDSの相性は良く、前作で失われつつあったDQらしさを取り戻したと評価されました。
すれちがい通信を活用した宝の地図のシステムも好評で、通勤などの移動時間ですらゲームにとって有意義なものへと変化させました。

「風ノ旅ビト」(PS3)2012年

インディーゲームでありながら主要アワードでのゲームオブザイヤーを総なめし、ゲーム史上初めてグラミー賞にサウンドトラックがノミネートされるなど、これまでの常識を覆した作品です。
「ICO」や「ワンダと巨像」といった上田文人作品を彷彿とさせるような静謐で文学的なゲーム性を持ちつつも、文字や言葉を排したオンラインでの本質的ともいえるコミュニケーション要素も併せ持っていました。

「The Last of Us」(PS3)2013年

数々のメディアでゲームオブザイヤーに輝き、ついには史上最多のゲームオブザイヤーを獲得するに至りました。
菌に感染した敵と戦いながら進むゲームですが、その世界観の説明は程々に主人公2人の関係性に焦点を合わせた物語となっています。
道中の自然な会話や細かいイベントで一緒に旅をしているという感覚を強く覚え、同時に高い評価を受けたストーリーにも引き込まれます。
プレイする映画としての新境地に達した作品です。

「スプラトゥーン2」(Switch)2015年

本作はSwitchの売れ行きもありWii Uで発売された前作を超える売り上げを達成しました。
洋ゲーがほとんどを占める対戦型シューターはどれも血生臭い表現のものばかりでしたが、スプラトゥーンはインクを発射しエリアを塗り広めるという平和なテイストでつくられており、そういった従来のシューターのイメージを一新するという任天堂の底力を見せつける作品となりました。

「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」(Switch、Wii U)2017年

ゼルダの当たり前を見直すというコンセプトのもとつくられた、ゼルダ初のオープンワールドです。
発売前から期待され、発売後もその期待以上の仕上がりに各方面から絶賛、ゼルダ史上最も売り上げた作品となりました。
チュートリアル的なステージを終えてからはすぐにラスボスのところへ行くことも可能なほど自由度が高く、やりこみ要素もきちんと用意されています。
なによりマップの作り込みが素晴らしく、どこから見回しても行ってみたくなる場所がある絶妙な設計になっています。

「Detroit: Become Human」(PS4)2018年

3人のアンドロイドの視点から語られる、AIを題材とした作品の新たな金字塔ともいえるアドベンチャーゲームです。
物語は多くの分岐によって、他のプレイヤーと話が合わないほど変化に富む内容になっています。
プレイヤーの選択が大きく物語に影響することに加え、表情や細かい動きのリアルさや人物描写の丁寧さも高い水準で表現され、物語への深い没入感を味わわせてくれます。

「SEKIRO」(PS4、XONE)2019年

SOULシリーズやbloodborne、天誅シリーズの流れを汲んだフロムソフトウェアの高難度アクションゲームです。
本作では救済要素がほとんど無く、プレイヤーの腕を磨く以外に状況を打破する手段が無いため、多くの挫折者を生みました。
しかし単なる死にゲーに留まらず、プレイヤースキルの向上と共に十分以上の爽快感や達成感を味わえるゲームバランスはやりがいに繋がると高い評価を受けました。

新しいことに挑戦するゲーム

この記事で紹介したゲームはほとんどが新しいことに挑戦したゲームです。
もちろん全てのゲームに新しい挑戦が必要なわけではなく、従来のアイデアからブラッシュアップしていくことも同じくらい重要です。

しかし挑戦が無くなれば業界が衰退していくことは避けられません。
中には挑戦して結果が伴わないこともありますが、それが後々業界に影響を与えていくこともあります。
リスクを取りながらも挑戦を続けていくメーカーが残っていれば、これからもどんどん面白いゲームが生み出されていくのではないかと思います。

参考文献
中川大地「現代ゲーム全史 文明の遊戯史観から」早川書房
山崎功「家庭用ゲーム機コンプリートガイド」主婦の友インフォス情報社
レトロゲーム愛好会「携帯型ゲーム機コンプリートガイド」主婦の友インフォス情報社

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