2024年04月27日

ラスベガスのホテルが談合で客室料を設定? 集団訴訟へ

ラスベガス・ストリップの大手カジノ・ホテル企業が集団訴訟を起こされた。原告によると、共謀して客室価格を吊り上げており、シャーマン独占禁止法に違反した。Las Vegas Review Journalが伝えた

この訴訟の被告は、ストリップ地区のホテルにおける圧倒的な市場シェアを持つシーザース・エンターテインメント、MGMリゾーツ・インターナショナル、トレジャー・アイランド、ウィン・リゾーツ・ホールディングスと、これらの企業が使用している収益管理プラットフォーム「Rainmaker」の開発企業Rainmaker Group Unlimited、その親会社のCendyn Groupだ。

原告の法律事務所Hagens BermanのマネージングパートナーであるSteve Berman氏は次のように話した。
「我々の反トラスト法弁護士は、Rainmakerがラスベガスのホテルの競合会社間でデータを収集・共有し、ホテルの客室価格を不当に引き上げるという、違法な契約と見えるものを発見しました。」
「このような違法行為はラスベガス以外でも行われているはずです。ラスベガスのカジノ・ホテル大手によって行われた不当な取引を公開し、彼らに責任を負わせたいと思っています。」

原告によると、被告企業らが運営するホテルの客室価格は、収益管理プラットフォーム「Rainmaker」の​推奨する客室価格を元に決められていた。
この​プラットフォームのアルゴリズムが、客室の稼働率を上げたり供給量を減らしたりする市場の原理に沿ったものではなく、競合他社のリアルタイム価格と供給情報データを使用して、ホテル運営会社が宿泊客から得る利益を不当に最大化できるように推奨価格を決めるものだった。また、「Rainmaker」の開発会社はしばしば、「客室全体の需要とは無関係に価格を設定することができる」と宣伝していた。このプラットフォームを使用したことでカジノ・ホテル企業はシャーマン独占禁止法に違反したという。

同弁護士は、過払い金を支払った客への返済責任を被告に問うために訴訟を提起しており、より多くの原告を募集している。

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