2024年04月25日

ゴールドコーストのカジノ出禁、違法プレイ認定せず出禁取消の裁定

豪ゴールドコーストのカジノを運営するスター社が、2018年に訪れた客2人を違法プレイを理由に出禁を通知し、その後、客が出禁通知の見直しを求めていた調停で、スター社に対し出禁の取消を求める裁定が下った。ABCニュースが伝えた

Mark Timothy Grant氏とNathan Trent Anderson氏は、2018年にゴールドコーストのカジノでスパニッシュブラックジャックとしても知られるPontoonをプレイした後、スター社からブリスベンとゴールドコーストにあるスターカジノへの出入り禁止を通知された。これを受けて両氏は2020年、クイーンズランド民事・行政裁判所(QCAT)に通知の見直しを求めた。

スター社は、Grant氏が「エッジソーティング」(エッジが他のものよりわずかに短い、あるいは印刷が非対称であるなどの製造上の欠陥がないかカードを調べる、カジノ管理法上の違法なプレイ)を行ったと主張。両氏は、利益を得るためにゲーム機器のエラーや不具合を利用していると指摘していた。

Grant氏は、自分自身を「アドバンテージプレーヤー」(不法行為ではなく、ゲームの特性を利用して有利になる方法を見つけるプレイヤー)であると述べており、有能なスタッフで正しく運営されているカジノにとってはアドバンテージプレイは脅威にならず、合法的かつ公に入手可能なすべての情報を考慮し、次にどのカードが来るかについて推測することが許されていると主張していた。

QCATは、ゲームに使われたカードは「エンジェル」トランプであり、このカードは別の裁判でも欠陥が話題になったものでもあるに関わらず、スター社がカードの異常を認識しながら使い続けたことに言及。Pontoonのゲーム自体が偶然ではなく推測のスキルを必要とするものであり、ディーラーとプレイヤーが持っていた情報は同じであることなどを指摘した。そして、Grant氏が「エッジソート」をしていないことを確認し、出入り禁止通知を破棄するようスター社に求めた。

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