オーストラリアのカジノ運営会社クラウン・リゾーツは、11月29日から旗艦店舗カジノであるシドニーカジノの年中無休営業を終了すると発表した。Gambling Industry newsが伝えた。
営業時間の短縮により、カジノは1日最低6時間、日曜日は12時間閉鎖することになる。これにより、同カジノでは約180人の雇用が失われる見込みだ。
この発表についてCrown SydneyのCEOであるMark McWhinnie氏は次のように述べた。
「私たちの最優先事項は、影響を受ける180名の従業員が次のステップを決定する際に、労働組合とともに支援することだ。我々は、改革・改善プログラムへのコミットメントを継続しながら、可能な限り多くの従業員を事業内の他の職務に再配置したいと考えている。
ゲストの皆様に常に世界クラスの体験を提供するためには、現在の環境では難しい決断が求められている。ビジネス需要が回復した際には、2つのフロアで24時間カジノ営業を再開することを楽しみにしている。」
今年初め、同カジノは2つあるVIPゲーミングフロアのうち1つを閉鎖し、「マクロ経済的な課題」を理由にスタッフ数を95人削減すると発表していた。
クラウン2023年度損失
クラウンは10月、2023会計年度に1億9900万豪ドル(約294億円)の損失を計上したと発表した。しかし、10億豪ドル近い損失を計上した前年度に比べれば、大幅な改善となった。
クラウンはまた、オーストラリア企業史上最大級の財務上の罰則に対応する準備をしている。今年7月、オーストラリアの連邦裁判所は、クラウン・リゾーツ社とオーストラリア取引報告分析センター(AUSTRAC)が提案した和解案を承認し、カジノ運営会社は4億5000万豪ドルを支払うことになった。
この契約は、クラウン社のメルボルンとパースの施設における深刻なAML違反が発覚した調査を受けて合意された。このペナルティは2023年度の報告書に計上された。